友人に忘れられていた。
自分としては友人と言えるほど記憶に残っており、相手もそうだと思っていた。
いや、正しく言うとそうではない。
自分でも自信を持って友人だった!と言えるような存在だったか怪しいのだ。
ましてやネットの友人で、2年ぶりに見かけたのである。
自分は忘れられないような印象しか残っていなかったため忘れていなかったが、相手からしたら所詮ネットの友人…いや、ネット上でのただの知り合いでしかなかったのかもしれない。
もしかすると空白の2年の間に色々あったのかもしれない。
自分の印象がただただ薄かった可能性もあるので、誰も何も責めることは出来ないのだ。
それでも忘れられているというのはやはり悲しいもので、再度仲良くしようが1度目の記憶を全て忘れられているため、実質1度死んだようなものか。
もう少し優しく言うならば、二度と以前の記憶が戻らない記憶喪失の人と話しているような感じだろうか?
どちらにせよ、自分が忘れられる立場になってしまったら悲しいものだ。
変に言えば実らない片思いのようなものであるわけだし。
もしかするとこの先、自分が忘れる側になるかもしれない。
いつ誰と疎遠になるかも分からない。
「たかがネット、されどネット。」
リアルと違って簡単に縁を切れてしまう脆い関係でしかないのだが、それでも1度関わってしまったならそう簡単に忘れてしまうのもよろしくはないような気がしてしまう。
簡単に切れる存在だからこそ、簡単に繋がることも仲良くなることも出来るのであろう。
それがネットの友人のメリットであり、デメリットでもあるのだが。
今後も増えては減るであろう脆い関係を、いつどこまで築くことが出来るのか。